活動日記

視察の報告【堺市】

2007年12月27日議会

■視察先:堺市 理財局 税務部 収税課
■視察項目:市税コールセンター

平成18年度決算の特別委員会で、
税を含む未収金への対応を執行部に迫った立場として、
堺市の取り組みというのは、大きな興味がありました。
とくに目に見える実績を挙げているということで、
その秘訣がどこにあるのかというのを注視して臨みました。
■担当者の説明平成3、4年バブル時代は96.5%あった税の累積収納率が、
最悪(平成14年)で92%まで落ち込み、
95億4千万まで累積滞納額が陥ったそうです。
それが、現段階では最大時の36%圧縮しまして、
61億円までになりました。
収納率も、94.5%まで回復しました。
毎年、1ポイントずつ上げていくことができているそうです。
平成17年度に全国で初めて、市税の催告業務を民間に委託。
700団体の視察を受けています。
堺のやり方というスキームが
出来上がったのではないかと自負してらっしゃいました。
■パワーポイントでのプレゼンテーション
【課税の流れ】
まずたとえ話:固定資産税
1月1日 不動産所有
5月初旬 税の課税通知
(法律で4回:条例で期日:5月末、7月末、12月25日、2月末)
6月末 納付無かった場合督促状
督促状を出した10日間たったら、法律上差し押さえ可能。
実務上は全財産を差し押さえることは不可能。そこで、
職員が催告書の送付・電話・訪問などを行う。
それでも無理であれば、差し押さえする。徴収する。
【当時あった状況】
念頭にあったもの
・市税特別滞納対策室:
 高額・難件事案対象(30万以上):機能分担制
・区役所内に市税事務所:
 30万未満の滞納者を担当:地区担当制
・収税課市外係:市外の滞納者を担当
職員が多いときで1000件以上をみていることがある。
だから小額滞納者(10万未満)は、
画一的な文書催告を行っていただけだった。
結果として、小額滞納者には手が回らなかった。
割合としては小額滞納者が75%を占める。
平成4年をピークに落ち込む税の収納率を背景に、
平成10年から、市税等徴収対策会議を設置。
 ・徴収強化月間
 ・広報誌を通じてのPR
平成15年市税特別滞納対策室16名を設置。
【当時の課題分析】
・徴収体制強化の遅れ
・積極的な滞納処分への方針転換の遅れ
・支所行政展開による徴収体制の分散化
→滞納繰越額の増大による徴収率低下
【導入までの流れ】
民間を活用するにいたった経過としては
世田谷区や足立区で導入している
「自動電話催告システム導入検討会」を設置した。
→電話は自動的にかけていき、
 マニュアルに基づいてオペレーターが対応する。
電話に出るとオペレーターが話し始める。大量架電が可能。
システム構築に3000万程度の予算が見込まれ、
人件費もかかるためその費用対効果は無いと判断。
国からの通知などもあり、あらためて平成17年度に
現年度徴収率向上委員会を設置した。
結果、民間業者に全面委託の方向性が出た。
しかし、個人情報の保護守秘義務がネックになり、
全面委託は時期尚早として見送った。
決定事項として、民間業者から
専門オペレータの人材派遣を受けて納付勧奨を行う。
→官と民との役割分担が可能となる。
導入時期:平成17年11月
対象は、小額滞納者(10万未満)
平成18年度からは、現年度課税単独の滞納者が対象
平成19年度からは、滞納繰越分の滞納者の一部も対象に。
【コールセンター概要】
体制:リーダー1名、オペレーター4名(H19は8名)
就業日時:日曜日を選び月2回。
(正規職員2名待機し、個人情報漏洩を防ぐ)
月・木曜日は夜8時まで。
業務内容:
1.電話による自主納付呼びかけ
2.手書き催告書の作成・発送
3.納付約束等の期日(履行)管理
4.交渉結果の入力
費用:1200万円(平成17年11月1日~平成18年3月31日)
手書き催告書の作成・発送は、
「あなたはマークされてるよ!」
というメッセージになるのではないか?
封筒の色も、督促の回数によって変えている。
緑→黄色→ピンクとしている。
【個人情報保護や守秘義務の対応】
個人情報保護や守秘義務に関する対策としては、下記のとおり。
1.正規職員の管理下(入り口も正規職員の部屋を通る)
2.秘密保持に関する誓約書(派遣労働者):
  辞めた以降も守秘義務
3.個人情報等の保護にかかる誓約書(派遣元事業主)
4.個人情報の取り扱いについて派遣契約書に明記
5.守秘義務違反の場合、契約解除および事実の公表
6.派遣労働者に研修
7.コールセンターへの私物の持ち込み禁止
  (貴重品は透明な袋に入れる)
8.コールセンターへの出入り時における物品搬出入のチェック
9.システムへのアクセスコントロール。
【成果】
コールセンターの成果(7ヶ月間)
総架電件数:約36000件
着信件数:約15000件
着信率:42.8%
納付約束件数:約8000件
約束率:約22%(分母は総架電件数)
履行率:約80%
コールセンターによる成果:約1万5000人、約3億3500万円
【最後に】
今後は、差し押さえなどの公権力行使にかかる業務に
特化して職員が動けるようにもっとするべき。
徴収に王道なしといわれていたが、
今は早期着手が、徴収の王道であると感じる。
民間活用が、まさにその手段である。
■質疑応答
・契約形態は?
→契約形態は、あくまで業務委託ではなく、
 人材派遣という形で職員雇用にしている。
 サービサーの選択はプロポーザルで選んだ。
・成果の出し方は?
→成果の出し方は、納付書の種類によって、まずは判断している。
・各種未収金についてはどうか?
→保育料もコールセンターを開設している。
・横断的にできないか?
→市の債権をすべて集めてということは、
 債権回収管理室(理財局内)が今年度から
 立ち上がっている。副市長をトップとした
 内部会議がある。ただ、差し押さえができる税と
 それ以外の使用料だとできない。
 情報の共有も守秘義務違反になるのでは?
■所感
横須賀市でも、すぐに導入するべきです。
今、すぐ。
手をこまねいて決断を遅くすればするほど、
その分損をする時代です。
堺市は紆余曲折を経て、
現状のような成果を挙げていますが、
後発特性を活かして、
今すぐ、導入するべきと感じました。

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