活動日記

【会派視察】千代田区:窓口評価、ノンテリトリアルオフィス

2009年1月10日視察・出張

昨年の中旬に、会派で視察に行きました。
視察先などの選定を、ほとんどさせていただきましたこともあって
ずいぶんと実りある視察になりました。
会派に合流したから、言うわけではありませんが、
ひとりで視察するよりも、委員会で視察するよりも、
目的意識を共有した仲間で視察するほうが、
実りは多いと感じました。
行程としては、千代田区(窓口評価、ノンテリトリアルオフィス)
浜松市(市内文化施設共通入場券「ぐるっとパス」)
静岡市(外国籍住民へのサービス(医療マップほか))を、
1泊2日で視察しました。
それでは、まずは千代田区役所の報告です。
■視察先:東京都千代田区
■視察項目:窓口サービス評価とノンテリトリアルオフィスについて
■対応していただいた方:
■議会事務局の方:
■視察日時:2008年12月17日 10:00~12:00
■ねらい
本市においても、窓口サービスの接遇向上については、つねに指摘されている事項である。定期的にアンケート調査を行ってはいるものの、庁舎の入り口で配り、入り口で回収するというタイプのもので、やらないよりかは良いが、改善の余地はある。
そこで、窓口サービスの評価を民間委託している千代田区の取り組みを視察した。
また、同じ千代田区では、ノンテリトリアルオフィスといって、自席を持たないワークスタイルも導入しているという。本市でも、つねに庁舎スペースの有効活用や会議スペースの利用形態改善については、見直しが行われているが、先進的な取り組みを行う千代田区の実際を視察した。
■視察の状況
議会事務局次長の鈴木秀人氏から、千代田区および区議会の概要をお話しいただいた。
その後、人材担当課長と施設経営課係長からご説明をいただいた。
説明終了後、施設経営課係長に庁内を案内していただく。その後、議場を見学させていただく。千代田区議会は、全国で初めて議案の賛否をモニター表示させることで有名。また、議決の翌日に、個々の議員の賛否がホームページで明らかになり、また、議会だよりにも掲載(視察項目にはないため報告は割愛)。
■■1.千代田区 窓口評価(フレッシュサービス推進委員会)
■事業概要
フレッシュサービス推進委員会を設立し、各部ごとにも競い合う形で推進委員会がある。
政策経営部長による私的諮問機関として、窓口接遇の現状と課題を洗い出し改革案を作成する目的で、平成13年に発足した。構成メンバーは各部の推薦を受けた若手職員。
◆平成13年度:サービスの現状の洗い出しと質的向上を目指す対策
◆平成14年度:吊り名札の改善
◆平成15年度:外部覆面評価調査
◆平成16年度:外部調査の結果公表。プレスリリースも。以降、毎年外部評価を実施。
◆平成17年度:夏季軽装のガイドラインも策定
◆平成18年度:各部へCS向上研修実施用予算配置(34万円程度)。講師を読んだりした。外部評価も通年型とし、2回行った。
◆平成19年度【見直し】:区長が提唱した「ホテル並みのサービス」「3S(スピード、スマイル、信頼)」。
・覆面調査も結果のフィードバックを調査員が行う。
・リッツカールトンなどでホテルトレーニングを行った方が講師となる。
・サービススタンダード(クレド)を作成する。
■CS向上のためのスタンダード
・千代田区役所をご利用になるお客様への約束
・職員の3つの約束
迅速・誠実・公正な対応をします。
温かみのある、心のこもった挨拶をします。
信頼される職員を目指します。
・千代田区役所の7つサービススタンダード(7項目)
上記の3つを印刷して、カードサイズとして職員へ配布する予定。
・サービススタンダードチェックリストを全部局共通で行う。
■覆面調査実施の概要(評価項目・評価人員・評価期間等)
研修会社のプロポーザルで、事業内容を決定。覆面調査員は2名でお願いし、各課の窓口で応対に出てきた人と、中にいる人などをチェックしていただいた。
実際、不公平感などは出てきている。たとえば口下手な職員とか、素朴な職員がいるという理由から。チェックだけではなく、その場で調査員がフィードバックしていく体制を平成19年度から取っている。
平成19年度は、民間の小売会社並みという評価は頂いた。次は、ホテルを目指していく。ホテルの「コンシェルジェ」を目指している。
以前は、業者が持っていた評価表であったが、チェックリストができたので、それをベースに研修会社がやるようになった。受注した会社がそれぞれアレンジしてやっている。
従前は、電話か覆面かどちらかは、必ず全課やっていた。新庁舎になってからは、総合案内などの重点的なところのみをやるようになった
人事査定との連動は、直接結びつけていない。人事評価は接遇という観点はいれていない。現在は、接遇マイスターという制度を考えている。各部でのエキスパートなどを挙げてきてもらって、研修を積んで、認定テストを行い、接遇マイスターとして位置づける。ここで、人事評価とリンクさせるかどうかというのは、まだ議論がある。直接評価しなくても、その人となりで能力評定の中で、おのずと高い評定になるのではないか。
■質疑から
・お客様が繰り返し説明する必要がないようにどのようなことを行っているのか? カルテなどを作成するか?
→総合窓口に相談者が来たら、担当の職員がそこに来るようにしている。
・各課の窓口で非常勤の方やパートの方々はどう位置付けられているか?
→フロアマネージャーには、委託している。窓口前面にでるところに、非常勤・パートの人間は少ない。
・サービススタンダードの7つは、現業の職員や税の滞納者対応などには、これが対応できるのか?
→標準とは別に、クレーマーなどには、このスタンダードは対応できていない現状がある。生活環境条例などでは、警察OBが16人も庁舎内にいる。ホテルなども参考にしながら、作りたい。
・区民からの評価はどのように受けているか?
→窓口が終わった後、アンケート箱などがあり、それを行っているが、直接区民全員に窓口についてのアンケートは取っていない。
・区職員からの不満などはないのか?
→特段出てこなかった。
→ホテル並みなどになると、冷たい感じがするかもしれない。一般的な応対と地域とのつながりとは別にしておかないといけない。
■所感
区民の方々の満足度向上のために、窓口業務を評価するという観点は、私も議会で提案してきた以上、当たり前のことと考えていた。しかし評価にあたって、外部に委託したことは、お手盛りの評価にならないという意味でたいへん参考になった。コストがりーぞなぶるであることも評価できる。「旧来の役所の常識」では評価できないことなどを、時代の潮流などに合わせて評価が可能という点でも、外部評価という視点はこれから主流になるのではないか。
ただ、ひとつ感じたのは、現在区役所は、ホテル並みのサービスを提供するという方向性を持っているらしいが、官庁がホテル並みのサービスを提供しなければいけないかどうかについては、議論の余地があると感じた。
■■2.千代田区 ノンテリトリアルオフィス
■新庁舎等のオフィス理念:
「共生社会の実現」
・現況調査・分析
 1.現状認識
ニーズの把握:部局要求調査
物理面の把握:スペース面積やOA機器の保有状況、書類量
環境面の把握:会議室等の稼働率、照明や空調も。
→オフィスのプランニングを委託した。
 2.調査分析を踏まえた現状オフィスの問題点と課題
ハードの課題:建物性能面
ソフトの課題:業務運営面
・施設整備における基本方針の作成
 ・業務要求水準書
 ・新庁舎の整備方針
 ・有識者等委員会に報告した特に重視した機能
■ノンテリトリアル
ワークスペースは、基本的にノンテリトリアルで間仕切りはない。
ただ、部長は最近間仕切りを入れた。
電話回線はIP電話で対応している。
フロアなどのゾーニングは存在している。
6の出張所は、スタッフではなく、係制ではないが、自席がある。保健所なども。業務エリアによっては、高齢者担当など3人机などはあるが、基本的には大きな机を使っている。
三重県の事例を参考に、新庁舎の運営準備課が導入を先導した。
■PFI事業について
PFIは15年、整備は78億円。維持管理18億円(15年間)。千代田区の面積負担分。
基本的には清水建設が行っている。業務内容に変更があるわけではなく、委託を一括化したことで、安くなっている。BOT施設はないが、食堂だけは無償貸与している。
■立ったままのミーティングを行うスペースについて
現状は廃止している。
■所感
当初想定していたのは、フリーアドレス制で、自席もないのだろうと思っていたが、そうではなかった。要は、間仕切りを設けないといういみでの「ノンテリトリアル」であった。おそらく、大きい机を使うことによってコストが下げられるなどのメリットはあると思うが、やはりワークスタイルを変えるためには、フリーアドレスで来た人たちから座っていくという作業スタイルでなければ、あまり効果が出ないだろうと感じた。
立ったままのミーティングスペースというものも同時に導入したということを聞いていたが、現状は廃止しているということで、民間のノウハウがそのまま活用されるわけではないことに改めて気付かされた。

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