活動日記

【会派視察】静岡市:外国籍住民へのサービス

2009年2月1日視察・出張

■視察先:静岡県静岡市国際交流課
■視察項目:外国語対応の医療機関リストの作成等、外国籍住民へのサービスについて
■議会事務局の方:調査法制課 課長 大澤眞明さま、主査 有ケ谷 江三子さま
■視察日時:2008年12月18日 14:00~15:00
■ねらい
本市においても、外国人居住者の増加という社会背景と、原子力空母の入港による米軍属の増員は、本市における外国籍住民へのサービスの在り方を見つめなおす一つの契機になる。また、経済不況の折、第2次産業に従事する外国籍住民が多数居住する静岡市の現状を視察する。
■視察の状況
静岡市議会事務局有ケ谷氏に静岡駅から、徒歩にてご案内いただく。
静岡市国際交流課長兼参事平岩氏からごあいさつをいただき、国際交流協会の松下氏から具体的な説明をお聞きした。
質疑の後、廃校になった小学校の建物をそのまま使っている国際交流協会の入居施設を見学した(クリエイターへ教室を半分にして、部屋を24時間対応で貸し出している。視察項目にないため報告は割愛)。
■静岡の現状
71万人の静岡市人口のうち、外国籍の住民8394人。1.4%は全国的に見て、平均的な割合。
しかし、清水区には、ブラジル人、ペルー人含め、ポルトガル語を話す人口が集中している。
また、比較的多い国籍は、中国、韓国、ブラジル、フィリピン、インドネシアなど。
■生活相談事業の概要
平成20年度は外国人住民のための生活相談として、9ヶ国語対応を曜日・時間を分けて行っている。
相談内容は、年金、国民健康保険、子育て、税金、教育関係、生活保護、雇用など。在留資格までも場合によっては受けることがある。必要な場合は、弁護士や行政書士等の専門家を紹介する。
ここでは、問題解決をするのではなく、あくまで一次相談であり、ご本人に問題を解決していただくというスタンスをとっている。相談員には、問題を抱えてしまわないように指導をしている。もちろん、必要な組織や窓口などへは、一緒に随伴していく姿勢をもっている。
また、清水支部と静岡本部は極端に相談件数が違う。清水のほうが多い。なぜかというと静岡は、学生や学者が多いが、清水区は自動車・水産加工業などの労働者が家族連れで来ているケースが多いから。清水はポルトガル語・スペイン語対応が多い。10月以降、経済が悪化しているため、生活に深刻な問題が起きてい
■医療機関リストの配布
医療機関リストは、医師会にお願いをして、データをいただいた。医師会に属していない医療機関は載っていない。
当初は、総合病院は敢えて作らなかったが、新聞に「総合病院が載っていないのはおかしい」というコラムが掲載されてしまった。それで「追録」という形で、「総合病院編」を作成した。
毎年の作成はおこなっていない。
自前の印刷で行ったため、作成の経費はさほどかかっていない。
■その他の外国籍住民へのサービス
◆FM放送
放送料は一切支払っていない。外国人スタッフへは交通費などは提供している。長寿番組、おなじみの番組になっている。
◆日本語ボランティア「ひらがな」
ボランティア88人に登録していただき、ずうっと日本語を教えてきている。ひとりの外国人を、一人のボランティアが担当し、生活相談なども受けるという姿勢で行っている。
「ひらがな」に対して、130万円ほどの補助金を支給している。ただ無料ではなく、90分500円で、有料とすることで、授業に対する姿勢をしっかり持ってもらっている。。
フィリピンの方が日本人との間にお子さんを設けてしまうケースが多い。そういう方がいらっしゃった場合のために、保育士の方が託児も受けている。託児も有料(1回200円)。
◆日本語指導ボランティア「CSNしずおか」
静岡大学の学生が、額国籍児童に対する学習支援を行っている。各家庭での補足授業という形式。
◆災害時外国人支援ボランティア研修「英和塾」
英和大学院大学の教授などとともに、東海地震等の大災害に備えて防災意識の向上を図る。
◆通訳ボランティア研修会
医療、災害などをテーマに通訳ボランティアの資質向上を図る。ただ、医療に関する通訳は、ボランティアで難しくなっている。浜松市では、訴訟沙汰になっているケースもある。ボランティアがそうしたトラブルに巻き込まれてしまう恐れがある。ただし、需要はある。精神病や結核などの措置入院した外国籍住民に関して、県立総合病院から通訳の依頼がある。しかし、責任が重すぎるし、人材もいない。ただ、人道的な観点から、何とかしたいと苦慮している。
お互いが理解しようという気持ちが存在しているときは通訳もしやすいが、医療などについては難しい。県でも対処(外国籍住民を支援するための基本条例)を検討している。
◆ホームページの充実
他言語のボランティア相談員の方々が待機している時間帯に、ホームページの更新を行っていただいている。9言語対応。
■組織体制(国際交流協会)
市の外郭団体。法人格はもっていない任意団体。
市職員が1名出向。プロパー3名。その他非常勤職員。
市からの補助金5200万円。全体予算6000万円。
■所感
外国籍住民へのサービスという意味では、多角的な取り組みをしている事例として、たいへん意義深い内容であった。組織体制として法人格のない国際交流協会に市職員が出向していることなどは、問題視することはできるが、本市においては、すでにNPO法人化されているし、他にも施策を担うことのできるような市民団体は多く存在している。つまり学ぶべきは、委託の方法論ではなく、何をやっているかであるが、医療機関リストだけでなく、災害時の支援や通訳ボランティアなど、本市においても展開可能な事業については、かなり突っ込んで内容をお聞きすることができた。米海軍属の存在なども含めて置かれている状況には多少相違点があるが、本市でもさらなる活性化を行っていきたい。

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