活動日記

■アメリカ出張記〜2日目〜■

2012年10月28日視察・出張

アメリカ出張、2日目。日本でいう「秋晴れ」のいい天気。

朝9時からサンディエゴ地域商業会議所のバラレス会頭兼最高責任者から、米海軍と地元経済界との関係について意見交換をしました。


横須賀では上層部同士のコミュニケーションは活発に行われている実感がありますが、現場レベルのコミュニケーション(とくに発注や契約の担当部門と市内中小企業)については、まだまだ足りないと感じています。そんな疑問をぶつけたところ、会議所の毎月の定例会議に、米海軍がオブザーバーとして出席していることや、軍人向けの割引制度(市内の施設や商店で使える「Go-SanDiegoカード」の配布)など、参考になる取り組みをたくさん聞かせていただきました。

 

その後、サンディエゴ市のジェリー・サンダーズ市長と面会。警察OBで、歴戦の猛者という印象。眼光も鋭い。

原子力防災について自治体として取り組んでいることを、ぜひ聞きたいと思ってアレンジしていただきました。けれども、拍子抜けするほどの取り組み状況。警察や消防と米海軍との連携はあるものの、市民からの要望や市民への情報提供については、ほぼ皆無とのこと。福島の事故などを引き合いに出し、日本では考えられない旨を伝えると、60年以上も何の事故も起こしていない背景などを挙げて、その安全性に対して絶対の信頼感があるとの回答でした。

大きな橋を車で渡って、隣町のコロナド市のケイシー・タナカ市長と面会。コロナド市は人口2万5千人の街。けれども昼間は、同市内の米海軍基地で3万人弱が働いています。サンディエゴとコロナドをつなぐ唯一の橋は、朝晩渋滞が酷いとのこと。
タナカ市長は日系の4世の36歳。サンディエゴ市長と違って、高校で歴史を教えながらの市長職。都市の規模によって、市長の置かれる立場が違っているようです。

ここでも、自治体の原子力防災について聞きました。が、サンディエゴ市長よりも、多少専門的な答えが返ってきただけで、特段の防災対策は行っていないとのこと。専門的であった理由をさぐっていくと、父親が米海軍で原子力関係の仕事に就いていたという事実が判明。発電用の原子炉とは、そもそも構造が違うということを説明されていました。ヨウ素剤などの備蓄状況について尋ねると、それは州政府が備蓄しているということでした。
原子力空母は、サンディエゴ市ではなく、コロナド市側に原子力空母が停泊しているのに、サンディエゴ近隣で一番高価な住宅街を形成していて、1棟1億円を超える家がたくさんあるそうです。
余談ですが、コロナド市は、マリーナやゴルフ場を所有・経営しているそうです。

 

少し辛いメキシコ料理の昼食をとった後、コロナド市に立地する米海軍の航空司令部にお邪魔しまして、まずビービー事務局長からスライドで概要の説明を受けました。サンディエゴ、コロナド、両市への深い配慮を感じました。

 

次に艦船修理廠へ。
実は、これは旅程には組み込まれていなかったのですが、停泊中の原子力空母カールビンソンが定期的なメンテナンス中ということもあって、工場が盛んに稼働していたが故の配慮だったと感じました。中に入るのに携帯電話やカメラを預けなければならず、きわめてセキュリティの管理が厳しい環境下で、メンテナンスの重要な部分が行われていることを窺い知ることができました。というのも、原子力空母カールビンソンの見学の際には、カメラが戻され、撮影を規制されることはありませんでした。
メンテナンス作業は、ピュージェット・サウンド海軍造船所のエンジニアが、サンディエゴにわざわざ来て作業をしていました。横須賀に停泊する原子力空母ジョージワシントンのメンテナンスも、やはりピュージェット・サウンド海軍造船所のエンジニアが行っています。説明によれば、通常の修理にあたる要員に必要なスキルと、原子力空母に携わる要員のスキルは、大きな違いはないとのこと。ただし、要員のスキルというよりも、成果物に対して求められる基準の厳しさは、通常艦とは違うとのこと。ほかにもセキュリティ面で求められるものもあり、原子力艦船の修理に携わることができるのは、ピュージェットサウンドのエンジニアに限られているそうです。
現場で、横須賀で働いていたことがあり、再度横須賀に来る予定のある若い3人のエンジニアと話をする機会をもてました。エンジニアたちは日本に行く際3日間の特別な研修を受けるそうです。その研修で、それまで持っていた「ジャパン」のイメージから、より現実に近い日本のイメージを持つことができるようになり、地域コミュニティの中での振る舞いについても、よく学んだ上で横須賀に行くと言っていました。

 

次に、横須賀にも来たことがある原子力空母カールビンソンを、メンテナンスが行われている中、見学しました。かなり大掛かりなメンテナンスで、艦橋を白い幕でおおい、滑走路を一部はがしているところなどもありました。格納庫には、プレハブが建ち並び、そこでエンジニアが事務的な仕事をしたり、休憩などもできるようになっていました。船の上かと疑いなくなるくらい広い艦長室に通されて、艦長と懇談しました。様々な事象を想定した訓練を行っていることや、兵員がメンテナンス作業に携わっていること(作業全体の3割は艦船勤務の兵員が行うとのこと)などについて、くつろいだ雰囲気の中で説明がありました。

最後に、米海軍コロナド基地指令メイヤス大佐に、コロナド基地全体を見渡せる管制塔を案内してもらいました。大型旅客機規模の飛行機が離発着可能な滑走路や、空母が3隻停泊することができるバースなど、基地の広さを実感しました。さらに海の向こう側には潜水艦の部隊が、サンディエゴ市側には戦艦が数多く停泊する軍港や、これら地域全体の司令部が置かれているなど、サンディエゴ地域全体で、基地が大きなウェイトを占めていることを目でも確認することができました。

 

夜はイタリア料理。前菜のサラダといって運ばれてきたのは、マグロのユッケみたいなものの上に、ツナが乗っている不思議な組み合わせの料理でした。これは美味しかったのですが、疲れていたこともあって、メインのチキンをずいぶん残してしまいました。

 

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