活動日記

■日本初!「ソーシャル・インパクト・ボンド」パイロット事業をスタートします!■

2015年4月17日子どもが主役になれるまち

先日、日本財団と横須賀市で結んだ協定は、行政サービスのあり方を考える上で、意義深い取り組みになると思っています。

すこし長文での説明になりますが、まず、特別養子縁組についてです。これは一般には「赤ちゃん養子縁組」と呼ばれています。

実は、産みの親が育てることのできない子どもは日本に約4万人います。この背景には、DVの結果や若すぎる、経済的に貧しいなどの理由で、望まない妊娠をしてしまい人工中絶をする、その件数が19万件もあるということも知っておかなければいけないと思います。
出産をしたとしても、その4万人のうち約 85%が実親と離れて児童擁護施設等で暮らしています。
一方で、日本での養子縁組希望者や里親希望者(つまりは「赤ちゃんが欲しい!」と思っている方)は急増していて、1 万人程度いると推計されています。
このマッチングを図っていくことが、特別養子縁組の取り組みです。
横須賀市には 2 つの児童養護施設があるものの、それだけでは足りず市外の施設も利用している状態で、行政の経済的負担も大きくなっています。里親の取り組みは実績をあげつつありますが、さらに家庭的環境のもとでの養育を加速させるため、日本財団と協力し、特別養子縁組の推進事業を実施します。
それでは、日本で初めての「ソーシャルインパクトボンド」とは何か、ということですが、これは行政サービスのコスト負担の新たなあり方です。いままでの行政サービスは、新しく何かを実施する際のコスト負担は、全部行政が丸抱えでした。けれども新しいが故に失敗をしたり想定していた効果を上げることができなかったりするリスクも丸抱えしていました。このリスクの部分を、民間による資金を活用して軽減する投資モデルです。行政サービスを提供することによって生まれる「効果」を、できるだけわかりやすく「金額」に換算して、成功した場合はその「金額」の一部を行政が支払い投資家にお返しする、というモデルです。当然、成功すれば投資した資金よりも上乗せされて戻って来る形です。

すこし野暮ったい話になりますが、今回のパイロット事業は、施設などで18歳まで保護をした場合のコストを「金額」に換算して、特別養子縁組が成立してその金額を施設に使う必要がなくなれば行政コストが浮くということです。特別養子縁組を推進する事業にかかる費用をソーシャルインパクトボンドで負担をして、結果が出れば浮いたコストを行政がお支払いするわけです。
でも、日本で初めての取り組みですので、まずはこの枠組みが成立するかどうかを1年かけて検証していきます。そのために最初の費用はすべて日本財団が負担してくれることになりました。今回、この取り組みを進めてくださった日本財団さんと、実際に特別養子縁組を行うにあたって民間の立場で力を貸してくださるベアホープさんに心からお礼を申し上げたいと思います。
現在、日本での赤ちゃんの出生数が109万人、一方で人工中絶の件数が19万件、さらには親と一緒に暮らせない赤ちゃんが4万人もいて、どうにかこの「いびつさ」を私は解消したいと思っています。

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調印を結んだ日本財団の尾形理事長

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関係者だけでも、これだけの人数になります。市の職員もたくさん頑張りました!

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